ニンジャスレイヤー その2

ニンジャスレイヤーは面白い。読みすすめるたびに毎回なんじゃこりゃと思わせる発想がある。モクギョコアとか、チャメシ・インシデントとか。カチグミとかムラハチとか野生化したバイオ・スモトリとかクローンヤクザとかモーターヤブとかアベ一休とか、枚挙にイトマがない。驚きの連続である。ワッショイ!

妙ちきりんな日本モチーフの断片(しかも妙に詳しい)で溢れているが世界観やストーリは存外しっかりしている。重酸性雨が降りしきる未来都市ネオサイタマ。むしろ、普通のサイバーパンクものの設定を片っぱしからニホンテイストに置き換えてるような気もする。
この作品に出てくるニンジャは普通の人にニンジャソウルが憑依しているものだが、大抵の場合「サヨナラ!」と言うなり爆発四散して死ぬ。サイバーパンクなので殺伐としている。しかし礼儀は欠かさず「ドーモ、ハジメマシテ、〇〇=サン。××です」と敵味方問わずお互い名乗りを行うのが一般的である。古代ゲームの「カラテカ」で敵にオジキできる故事を思い出させる。

  • 挨拶の一例 ちゃんと同行者の紹介もしてて礼儀正しさに驚いた。

「ドーモ、はじめましてセンチピード=サン。ニンジャスレイヤーです。こちらはドラゴン・ゲンドーソー=センセイです」

魔法科みたいに電撃文庫で本にならないものだろうか。「全米50万読者(推定)のTwitter小説がいよいよ日本上陸!」みたいなノリで。
全く関係ないが、文中で多用される「実際安い」が気になる。とても気になる。