杉井光「神様のメモ帳」8巻

冒頭で「神メモ、はっじまるよーっ」とミンさんが宣告した(うそ)。それくらい、出番がない。少佐も影が薄かった。活躍しないわけではないのだが。
3つの短編を無理やりくっつけたような構成になっている。最初は四代目と三代目が麻雀勝負する話。これはすっきりまとまっており面白く楽しめる。特に、誰が読んでも「大味だなァ‥‥」と思うであろう麻雀勝負における幾分に大味な麻雀トリックがよい。この大味さがいいのだ。この話のナルミくんは後処理に冴えており、そりゃ年上に可愛がられるのも当然と納得である。
2つ目の話は‥‥、わたくしがアニメスタッフでも採用しないと思う。パッとしないうえ面白みがない話。
3つ目は彩夏ふたたびといった内容で、読んでいる間は引き込まれるが読み終わると( ゚д゚)ポカーン。最後の話の理屈がさっぱりわからない‥‥。期待をもたせすぎというか、期待をもちすぎたというか。彩夏の話にしても踏み込みそうで踏み込まないナーと思ってたらなんとなく解決してるし。良かったのは、アリスが彩夏を大事に思ってるのがワカるところか。
さくらファミリアの頃の散漫な杉井が帰って来た感がある。

神様のメモ帳〈8〉 (電撃文庫)

神様のメモ帳〈8〉 (電撃文庫)