中里十「いたいけな主人」

やっと読了。後書き入れて422ページもあるぜ。
内容はほぼ1492と同じっぽい。一部伏せ字になっている部分があるが。さすがにアレはラノベ的に無理なのか。無理かもね。
わたくし、WEB掲載分は一通り読んでおりましたが、改めて読んでも面白うございました。この手の趣味いける人は読まないとあかん。女子同士ものラノベはいくつかあるが、骨太のストーリーと、それに伴う女子同士の関係が扱われているものは、あまりないだけに貴重といえる。
どろぼうの名人」は大変格調高く、緻密な心境描写と繊細な雰囲気が特徴でしたが、女性同士の関係としては寸止め空手ってところでした。こっちはやることやってるというか、フルコンタクトというか、バーリトゥードというか。ガガガ的に、それ、アリなんだァ‥‥って領域でございます。ガガガ、自由すぎる。
いろんな物から引用されている各章題は、意図が読み取れなかった。深い意味があるんかな。
ラノベでは割とよく見かける気もするが、かぎ括弧の中で改行するのは気になった。これ詰めれば、もっとページ減るんじゃ無かろうか。文字だらけで見た目真っ黒になるのを嫌ったのかもしれない。
WEB分しか読んでなかったので、ラストが「え????」って感じだったんだけど、あれはなんつーか、ああいうもんなんだろうか。ネタバレにならないように言及するのは困難なんだけど、誰か解説して欲しい気分だ。
あと、読んでいてちょっと気になったのだが、「このSSの千葉国では、いわゆる同性婚ができる」って注釈要らなかったのだろうか。意図的に外したのかな−。

どろぼうの名人サイドストーリー いたいけな主人 (ガガガ文庫)

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