六塚光「スキュラ・ダークリー」

灰とリヴァイアサンと世界観が同じだがクヌケンは登場せず、ストーリーは新キャラ清十郎と愛梨さんの探偵ものである。吸血鬼とか海獣とか居て殺人事件も何もあるかよと思ったが、意外とそれっぽい話になっており楽しめる。この作者らしい乾いたユーモアと、どこか殺伐している作風は健在である。諸卿お馴染み、ゴスロリ忍法も登場するのでご安心を。
本書を印象づけているのは、物語の要所で見られるアメフトネタであると思われる。なぜか、すごくツボにはまっておかしい。電車の中で思わず笑ってしまったわたくしキモヲタサラリーマンである。

殺されたらしいと聞いて、本当にびっくりした。キックオフリターンタッチダウン並にびっくりしたんだよ (p.60)

そういう状況に陥ったら、やるべきことはただ一つ。フォースダウンギャンブルだ。たとえテンヤードラインが遠くても、取りに行かなくちゃならない (p.230)

イーライさんナイスガイすぐる。
挿絵は、ぱんつ祭りである。とにかくぱんつである。本文中にそんな描写は一つもないのにぱんつである。愛梨さんのぱんつは肉感的でなかなかいいものである。ぱんつ。それにしてもCH@Rの人の絵は顔が丸くなったことだよ。

スキュラ・ダークリー (一迅社文庫)

スキュラ・ダークリー (一迅社文庫)