渡航「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」2巻

あとがきによると略称「はまち」、通称「俺ガイル」らしい。二巻には一貫したストーリーがありて、ますますどこがはがないやねんというテイストである。
八幡くんはコミュニケーション能力がほぼ皆無なのに、妹との関係が良好なのでカチグミである。家でもぼっちだとあまりに悲惨なので斟酌されたのだろうか。あの年頃の女子だと通常は兄キモイ扱いされて見向きもされなくなりそうであるが。
ラスト近く、これまでの犬伏線やらなにやらで由比ヶ浜が露骨にデレはじめたが、八幡くんはしっかり見てこれをガードした。ぼっち障壁の防御力は高かった。愛を知らない悲しい暴者。もう愛などいらぬ。しかしこの調子で行くと、遅かれ早かれ間違ってない普通のラブコメになるので、作者氏の手腕が問われるところだろう。デレた由比ヶ浜が相手ならば、八幡くんはただの鈍感男にならざるを得ない。
ゆきのんは、存在感はあったがいまいち精彩に欠けるというか活躍が地味だった。時折由比ヶ浜にデレてるところはベネ。家庭事情に難がありそうな伏線が山ほど出てきた。あと、主人公轢殺未遂フラグも出てきた。
妹の小町は、かわいいんですけど、なにやら既に同級生の男とフラグ立ってる感ありていとかなし。
材木座は安定して癒し系ボーイである。全く愛されていないが。
戸塚は、頑張ってヒッキーを篭絡すればいい‥‥。
カチグミイケメンナイスガイ葉山くんが割と出番あるあたり、なかなか予想できぬところであり面白い。由比ヶ浜と合わせてはがないとの差別化を明確に打ち出している。由比ヶ浜はゆきのんとベタベタするのがベネ。でもこの子、ヒッキーにマジ惚れ気味なので残念である。あれがフェイクだったらスゴイが。

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。2 (ガガガ文庫)

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