江波光則「ペイルライダー」

オチがタイムリーすぎますッッッ
皆様に広く浅く愛される江波光則! 皆様に広く浅く愛される江波光則!
ムリダナ(笑)
といった感じの内容だった。面白いのだが実際キツイ。田中ロミオの小早川さんを100倍くらいサツバツにしてまともなオチをつけたような出来である。世の中には幾分に不快であるが、幾分に面白いものが存在する。相当ハードな展開があるのでそういうのが苦手な人は避けましょう。
だがしかし、もし貴卿が、ほんとうの意味で「僕は友達が少ない」という内容のラノベを読みたいならば、これを読むべきでしょう。この主人公は徹底している。歪みない歪みっぷりである。主人公の捻くれっぷりは凄まじいのだが、その心境を丹念に執拗に描写しており強い納得感がある。動けるデブ。
ラストは思わず笑ってしまう。
「パニッシュメント」でもそうだったけど、なんだかんだで最後にモノを言うのは権力というスタンスが素直と言うか非情というか。
この作者というかガガガ文庫はこういう、ラノベジャンルのインハイ狙って明らかにビーンボールみたいなものを平気で出してくるのが極端でいいと思う。

ペイルライダー (ガガガ文庫)

ペイルライダー (ガガガ文庫)