佐島勤「魔法科高校の劣等生(8) 追憶編」

深雪さんがお兄様にベタ惚れになった経緯の過去話。サンオイルあたりは加筆されてる気もするが、WEB版から大きな変更はないように思われる。中学生深雪さんのキャラデザはやたら幼く見える。あと、穂波が美人だ。
思い出したので追記::WEB版では謎めかしてスルーされていた四葉真夜の能力が2ページくらい思いっ切り解説されていて笑ってしまった。
それにしても、ネオオキナワは観光地とは思えないほど治安がワルイだった。散歩に行ったら軍人に絡まれ、砂辺で昼寝してたら喧嘩に巻き込まれる。
巻末には、文庫で初掲載となる四葉現当主が若かったころの短編が収録されている。これがまたかなり陰惨な内容でネオサイタマじゃないけどまさに古事記で予言されたマッポーの世の一側面だ。WEB掲載分でこんなにサツバツというか後味悪い話はなかったと思う。この短編のせいで読後感がもやーんとする。
巻頭の説明文で十三使徒のリストが乗っていた(人名、所属国籍、ヒサツワザネーム)。これを読みながら俺は、FSSの山のように無駄に用意された細々とした設定を読んでいた時のようなタノシサを感じていた‥‥。また震天将軍戦死強調されたし。
呂さんとかまだ人物紹介に残ってるんですけど再登場するんだろうか。文庫オリジナルキャラなのに達也さんの噛ませ犬どころか生徒会連中に凹られていた。かなりもう出てこなくていいよ感の高い人物だ。

魔法科高校の劣等生 (8) 追憶編 (電撃文庫)

魔法科高校の劣等生 (8) 追憶編 (電撃文庫)