森田季節「ノートより安い恋」
森田季節は書くものの幅が広いというか何でも書くというか。割としょーもないラブコメ書いてたり、奇天烈な物書いてたり、こういうもの書いていたりする。
短篇集だがいずれも話が濃密で読み応えがある。基本重めだが重すぎないところがよい。そして何より、全ての話のテーマが女子同士ものだ。スゴイ。
女子同士ものということはつまり女子同士の相互の関係性がテーマであり、それはつまり二人が同じ男に惚れて「やろうぶっころしてやる」みたいな話にはならないということである。
わたくしは仲の良すぎる姉妹ものが激しく好みなので、お姉ちゃん好きすぎて本を投げる妹の話がかなり好きです。お姉ちゃん好きすぎる妹はジャンルとして確立されるべきだと思う。そういう話ばかりを読んで生きていきたい。
文庫でない微妙なサイズなので持ち運びが辛いが、まあハードカバーよりはマシで電車の中でも読めるレベル。重いけど。ビニールをあしらった装丁はオサレである。
- 作者: 森田季節,小山鹿梨子
- 出版社/メーカー: 一迅社
- 発売日: 2012/03/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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